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資産除去債務(決算時)

負債に関する仕訳⑩

【お題】取得時に資産除去債務を計上した後、決算をむかえた。この場合の仕訳は?

コツ
決算時には、利息費用を計上し、かつ、資産除去債務も上乗せ計上する。それが資産除去債務(決算時)のコツ!

【仕訳】 利息費用 42 / 資産除去債務 42
TAG
負債 資産除去債務 固定資産

Situation

ピザを食べながら続く、りさ子先輩の会計講義。(前回の内容はこちら
こうなったら最後まで付き合うしかなさそうです・・・

はじめ君 :
負債を立てると同時に、資産も計上するってことですか?

りさ子先輩:
そうね。これを両建て処理っていうんだけど、新しい会計基準では結構多いわね。それから、割引現在価値の計算も現在の会計処理では必須ね。つまり、資産除去債務は学者さんの間でも最先端の考え方ってことよ。

はじめ君 :なるほど。実際に存在するものだけを会計処理すればいいわけじゃないんですね。

りさ子先輩:今のはじめ君の言葉、会計のトレンドを考えるとすごくいいポイントを突いてるわよ。もちろん存在する資産や負債を計上するのは当然のことなんだけど、目には見えない将来の負担なんかも見越して計上することが必要ってことよ。

はじめ君 :会計って深いんですね。

りさ子先輩:深いわよ~。だから、面白いのよ。(キラン)

はじめ君 :(そのメガネのキラメキ、ちょっと怖い・・・)でも、この取得時の会計処理、取得時に費用の全額を計上していないですよね?

りさ子先輩:いいところに気付いたわね。この処理のポイントは決算時にあるのよ。さて、はじめ君、取得時に割引現在価値で計上した資産除去債務だけど、決算時にはどういう処理をすると思う?

はじめ君 :えっと、将来の除去費用が1,000円で、取得時に計上したのが850円ということは、このままだと足りないから、決算時に増やすってことですか?

りさ子先輩:正解。うん、やっぱり最近いいセンいってるわ。

はじめ君 :ありがとうございます。増やすのはいいんですけど、どうやって増やすんですか?差額を均等割りにでもして計上するんですか?

りさ子先輩:まぁそれもなしではないと思うけど、この場合はそうじゃないの。そもそも、割引現在価値の意味を説明できるかしら?

はじめ君 :えっ、いや・・・スイマセン・・・

りさ子先輩:まぁ実務ではあんまり出てこないし、仕方がないわね。複利計算は分かるわよね。その考え方に基づいて、銀行に預けたりすれば金利が付くんだから、将来の1,000円と現在の1,000円の価値はイコールではないというのが基本よ。
       
はじめ君 :つまり、金利が年5%だとすると、今の1,000円は1年後には1,050円なるということですよね。

りさ子先輩:ここまでは簡単ね。では、1年後に1,000円を受け取るためには、銀行にはいくら預ければいいと思う?
       
はじめ君 :えっと、1.05倍すれば1,000円になるってことだから、

1,000÷1.05=952.38・・・・

ということですよね。

りさ子先輩:そう、それが割引現在価値。単に現在価値とも言われるわね。
       
はじめ君 :ということは、取得時に計上した資産除去債務850円は将来的には1,000円にならないといけないわけだから、

850×1.05=892.5

ですか?

りさ子先輩:その通り!この場合は850円は取得時に計上済みだから、

850円×5%=42.5円

が決算時に計上するべき費用ね。

はじめ君 :この場合の、費用の勘定科目はどうするんですか?

りさ子先輩:これも聞きなれないと思うけど、こういうときは「利息費用」っていうのを使うの。

はじめ君 :ということは、決算時の仕訳は・・・